上司に送る年賀状には何を書くべき?添え書きをする際のポイント

年末が近づくと、上司に年賀状を出すべきか悩む社会人は多いのではないでしょうか。メール、SNSの普及や個人情報の取り扱いといった点に目を向ければ、年賀状送付の是非についての悩んでしまうのも無理はありません。
しかし、手間を掛けた年賀状は日々の感謝をあらためて伝える最適な機会です。上司や目上の方へ年賀状を送る際には受け継がれてきた正しいマナーに従う必要があります。この記事では、マナーや添え書きのポイントについて書き方を解説します。

上司へ年賀状を送るときに気をつけること

上司に年賀状を送るにあたって、いくつか気をつけたい点があります。元旦に気持ちよく年賀状を受け取ってもらうためにも、配送スケジュールをはじめ、賀詞(がし)の使い方や適切なデザイン、手書きの場合の注意点をおさえておきましょう。

●元旦に届くように送る

上司への年賀状は、元日に届くよう送ることが一般的なマナーです。では、元日に届くためにはいつまでに準備をし、投函をする必要があるのでしょうか。

2021年に届く年賀状の場合、郵便局は「一通でも多くの年賀状を元日にお届けするためには、できるだけ2020年12月25日までに差出しをお願いします」と呼びかけていました。元旦に年賀はがきと届けるためには、例年12月25日までに投函しなければなりません。

なお、郵便局の年賀状引受は12月15日から開始されることが一般的。これ以前に差し出された年賀状は通常の配達日数で届いてしまうため、注意が必要です。事情より元日配達に間に合わない場合でも、松の内である1月7日までには到着するよう配慮してください。松の内を過ぎてしまう場合には「寒中見舞い」として出します。

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●賀詞を正しく使う

上司や目上の方への年賀状の書き方では、賀詞を正しく使うことも大切なポイントです。賀詞とは新年を祝う言葉で、「賀正」「迎春」「初春」などが用いられます。上司に宛てた年賀状では、「謹賀新年」「恭賀新年」といった4文字の賀詞を選びましょう。

4文字の賀詞は相手に丁寧な印象を与えることができる一方で、目上の人に対して「寿」などの1文字賀詞や「迎春」などの略語である2文字賀詞を使うのは失礼に当たるとされています。

また、二重賀詞にも注意してください。二重賀詞とは「賀正」と「あけましておめでとうございます」を併用するなど新年を祝う言葉の重複のことで、避けるべきとされています。上司や目上の方に対しての賀詞としては「謹賀新年」「恭賀新年」のほか、「謹んで新年のお祝いを申し上げます」など定番の言葉を使うのが良いでしょう。

●落ち着いたデザインの年賀状を選ぶ

上司へ送る年賀状ではなるべく落ち着いたデザインを選びましょう。カラフルだったり、派手だったりするイラストの年賀状はもちろん、同僚に送るようなポップな柄やデザインは避けるべきです。

子供や家族の写真を年賀状にする方は多いですが、カジュアルな印象を与えてしまい、マナーがなっていないと思われてしまう可能性があります。また、「子供が生まれました」といった写真の場合、お祝いの催促と受け取られてしまうおそれもあるので注意してください。

そのため、子供や家族の写真は上司への年賀状では控えたほうが無難ですが、上司の家族と家族ぐるみの付き合いがある場合は子供や家族写真入り年賀状でも問題ないでしょう。

また、年賀状に使う写真やイラストも富士山などの美しい風景や干支のイラスト程度であれば失礼には当たらないでしょう。上司の自宅に送る年賀状である以上、上司の家族も目にするという意識を忘れずに、シンプルでフォーマルな年賀状を心がけてみてください。

●手書きの一言を添える

上司宛の年賀状に手書きの一言を添えると温かみが生まれ、相手に良い印象を与えることができます。年賀状の余白部分に添える一言を「添え書き」と言い、今年の抱負や決意を述べれば仕事への熱意が伝わることでしょう。

昨年お世話になった御礼や相手の健康に配慮する一言でも良いかもしれません。添え書きが逆に良くない印象を与えることのないよう、言葉遣いや敬語の選び方など書き方に気をつける必要があります。

また、添え書きは句読点を使わないことが一般的です。横書きではなく、縦書きで書くこともマナーですので注意しましょう。

上司に送る年賀状に一言添え書きをする際のポイント

添え書を行う際には、「近況報告をメインにしない」「太めのペンで手書きする」「忌み言葉を使わない」などの注意すべきことがあります。このようないくつかのポイントについて説明します。

●近況報告をメインにしない

年賀状の添え書きをする際に知っておきたいポイントのひとつは、近況報告を文面のメインにはしないことです。

年賀状はあくまでお正月ご挨拶のために送るものなので、自分にとって大きなイベントで、例えば出産のお知らせや結婚報告であっても、添え書きにするのは好ましくありません。添え書きはプライベートではなく仕事に関する内容が望ましいと考えましょう。

今年もお世話になる上司に対して、新年の挨拶文と「今年も宜しくお願いします」という気持ちが伝わるような文章を心がけてください。

●太めのペンで手書きする

添え書きに当たっては細い字より太く力強い字の方が良い印象につながります。ボールペンによる細い字は避けたほうが無難であり、筆ペンやサインペンを使った太い字を心がけましょう。

また、目上の方へのメッセージですのでカラフルな色のカラーサインペンではカジュアルに受け止められ適切とは言えません。黒色のペンを使って丁寧に心を込めて書くことで、あなたの思いは上司の方にきっと伝わるはずです。

●忌み言葉を使わない

「忌み言葉」を使わないようにする工夫も添え書きの書き方では大切です。「忌み言葉」とは縁起が悪いとされる言葉で、「去る」「終わる」「切れる」「絶える」「病む」「落ちる」「失う」「別れる」などが挙げられます。

注意すべきなのが「去年」「終了」などの言葉をうっかり書いてしまうことで、「去年はお世話になりました」ではなく「昨年はお世話になりました」など言葉を選ぶようにしましょう。

年賀状は新年を祝うために送るものになるので、前向きで明るい気持ちになれるような配慮を忘れないでください。

上司に送る年賀状に使える添え書きの文例

上司の方に送る年賀状に書くべき添え書きには大きく3つの方法があります。昨年お世話になったことへの感謝、今年の抱負や決意、そして相手の健康や幸せを祈る言葉です。これら3パターンの代表的な例文をご紹介します。

●昨年お世話になったことへの感謝

前年お世話になったことへの感謝を綴る添え書きでは、具体的なエピソードを入れるとより気持ちが伝わります。「昨年」とし、忌み言葉を使わないよう注意しましょう。

文例)

  • ・旧年中は大変なお力添えと心遣いをいただきありがとうございました
  • ・○○のプロジェクトでは温かくご指導くださり 誠にありがとうございました
  • ・昨年は格別のご指導を賜り厚くお礼を申し上げます

●今年の抱負や決意

今年の抱負や決意を述べる場合、上司への年賀状であれば仕事に関わる内容についての抱負が望ましいと言えます。

文例)

  • ・今年も変わらぬご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます
  • ・本年も全力を尽くして仕事に邁進いたします
  • ・今年は○○を達成できるように努力していきます
  • ・未熟者ではございますが○○さんのお仕事ぶりを見習いながら 今後とも成長していきたいと思っております

●相手の健康や幸せを祈る言葉

特に普段会う機会が少ない上司やご無沙汰している先輩への年賀状では、相手の健康や幸せを祈る言葉を添え書きとすると良いでしょう。

文例)

  • ・本年も変わらぬご繁栄をお祈り申し上げます
  • ・寒さ厳しき折 くれぐれもご自愛ください
  • ・幸多き一年となりますようお祈り申し上げます

マナーをおさえて年賀状で好感度を高めよう

上司への年賀状は会社での仕事と同様の配慮が必要です。元旦に届くように送る、賀詞を正しく使う、落ち着いたデザインにする、忌み言葉を用いずに添え書きをつけるなど年賀状の正しいマナーと書き方を知ることで、上司からの好感度アップにつながるかもしれません。

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